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2025.04.02
研究開発進捗

PD-32766のフェーズ0試験の結果を公表しました

ペプチドリームが自社プログラムとして開発を進める PD-32766のフェーズ0試験の結果を公表しました。

国立がん研究センターとの共同プレスリリース(リンク
ASCO GUで発表したポスター(リンク

PD-32766はCA9という分子を標的とした放射性医薬品で、ペプチドリームが自社プログラムとして開発を進めているものです。2023/11に国立がん研究センターとの協働を発表し、2024/6より国立がん研究センター東病院で腎細胞がんの患者さんを対象にフェーズ0試験を実施しました。

この試験において、診断用の放射性核種である64Cuで標識したPD-32766を5名の患者さんに少量投与しPETイメージングを行った結果、以下のような知見が得られました。

1. PD-32766の病変部位への蓄積

64Cu-PD-32766 は病変部位に明瞭に集積することが確認できました。CTを用いて判定した転移の疑いも含めた病変部位は、95%以上の確率でPETイメージングでも確認され、高い集積陽性率を示しました。

2. 速やかなクリアランス

64Cu-PD-32766 は投与後5分で血中から急激に減少しました。病変部位の集積陽性率は95%以上であり、主に投与後5分~24時間の間観察することができました。

放射性医薬品は、病変部位に放射性物質を迅速に運び、効果を発揮した後に、早急に体外に排出されるのが理想的な性質です。今回の試験の結果はそのような性質を示唆するものでした。

3. 治療薬展開への期待

セラノスティクスの記事(リンク)でもご説明した通り、PD-32766はどの放射性物質を結合させるかで診断薬にも治療薬にも使えます。今回64Cuを用いて得られたデータをもとに、治療用核種である225Acを投与した場合どうなるかをシミュレーションしたところ、治療効果が得られる線量に達することが示唆されました。

2024/6~2024/10のわずか5か月でこのような多くの情報を得られるというのがまさにフェーズ0試験の魅力です。

この結果を活用し、ペプチドリームでは2025年末に米国でのフェーズ1試験を開始することを目指しています。

引き続き、進捗があり次第お知らせさせていただきます。


こちらもご覧ください

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2024/4/16 AACRでCA9プログラムの動物モデルの結果を発表しました

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ペプチドリーム広報の沖本です

生命工学系の大学院を卒業後、出版社、証券会社をへて2020年にペプチドリームに入社しました。わかりやすくリリース内容や技術内容をお伝えしていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

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