みなさま、こんにちは。ペプチドリームの自社プログラムであるPD-32766の臨床研究がいよいよ開始されます。
昨年11月にお知らせさせていただいた通り、PD-32766は国立がん研究センターでのフェーズ0(ゼロ)試験を計画しています。
このたび国立がん研究センター東病院の臨床研究審査委員会で承認され、開始できる運びとなりました。人に対して用いられるのは初めてとなります。
詳細情報はこちらですPD-32766は腎細胞がんに多く発現しているがん抗原であるCA9に特異的に結合する環状ペプチドです。ペプチドリームの創薬開発プラットフォームであるPDPSを活用して創製されました。PD-32766に診断用の放射性核種である64Cuを結合させた64Cu-PD-32766を患者さんに投与し、PET/CT検査の安全性、薬物動態、被ばく線量を評価する予定です。
臨床研究とは、医師が中心となり、新たな治療法を確立するために医薬品を人に対して用い、有効性や安全性を明らかにするための研究です。今回の研究は国立がん研究センター東病院で行われます。一方、臨床研究の結果は求められる信頼性の水準を満たす場合、薬事申請のデータとして使用することができます。
今般計画しているフェーズ0試験(=ヒューマン・イメージング試験)とは、こちらの記事にある通り、少量の診断用の放射性医薬品を患者さんに投与し、体内の分布をみるという試験です。薬剤ががんの病巣に運ばれていることが確認できると薬効の確実性が高まります。
ペプチドリームが自社単独で進めているプログラムの薬剤に関して、初めての臨床研究が実施されるということで非常に身の引き締まる想いです。進捗があり次第、お知らせさせて頂きます。

ペプチドリーム広報の沖本です
生命工学系の大学院を卒業後、出版社、証券会社をへて2020年にペプチドリームに入社しました。わかりやすくリリース内容や技術内容をお伝えしていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。