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2023.12.20

R&D説明会の質疑応答を公開しました

みなさまこんにちは。IR広報部の沖本です。2023/12/5に実施したR&D説明会の質疑応答を公開しました。
R&D説明会資料
R&D説明会質疑応答

今回特に多くご質問を頂いたのがRI-PDCの開発戦略である「フェーズ0試験」です。それを説明する際に、まず、「セラノスティクス」についてご説明させていただきます。

1. セラノスティクスとは

セラノスティクスは、治療の「セラピー」と診断の「ダイアグノスティクス」を組み合わせた言葉で、治療と診断の両方を行うということです。

RI-PDCはペプチドと放射性物質を結合させた薬剤ですが、ペプチドに「キレーター」と呼ばれるポケットをつなげ、そのポケットに放射性核種を入れます。

ポケットに診断用のRIを入れれば「診断薬」に、治療用のRIを入れれば「治療薬」になります。このように同じ化合物をRIを入れ替えて診断と治療の両方に使うことをセラノスティクスと言います。

2. フェーズ0試験(ヒューマン・イメージング試験)

フェーズ0試験とは、フェーズ1試験を行う前にごく少量の化合物を人に投与する試験のことです。ごく少量であれば薬効も毒性も生じないと考えられるため、このような試験を実施することが可能になっています。一方、放射性物質は非常に検出感度が高いので少量の投与でもPETを用いて検出することができます。診断用のRIを用いてフェーズ0試験を行い、薬剤ががん組織に集積することが確認できれば、同じ薬剤で治療用のRIを入れて投与すればがん組織で治療効果を発揮するのではないかとの期待が高まります。

これを「初期的なPoC」と呼びます。フェーズ2試験の実施などにより実際に人で薬効を確かめるところまでは行っていないものの、薬効を発揮するのではないかと期待できる状況です。フェーズ0試験を行うことにより、

  • フェーズ0試験の結果を活用し、より効率的なフェーズ1/2試験をデザインできる
  • フェーズ0試験の結果をパートナリング交渉に活用できる

という利点があります。

ペプチドリーム・PDRファーマでは、RI-PDCの開発においてこのフェーズ0試験を積極的に実施していきたいと考えています。

現在、戦略的提携先であるRyzeBio社がRYZ801/811でヒューマン・イメージング試験を行っており、自社プログラムであるPD-32766は国立がん研究センターと共同で2024年にヒューマン・イメージング試験を開始する予定です。2024年もRI-PDC関連のプログラムの進展を予定しておりますので、ニュースフローに注目していただきたいと思います。


こちらもご覧ください
2023/11/1     フェーズ0試験(ヒューマンイメージング試験)の説明:自社プログラムの開発候補化合物を選定しました
2023/11/28   自社RI-PDCプログラムについて:国立がん研究センターと自社RI-PDCプログラムの臨床研究を実施します

ペプチドリーム広報の沖本です

生命工学系の大学院を卒業後、出版社、証券会社をへて2020年にペプチドリームに入社しました。わかりやすくリリース内容や技術内容をお伝えしていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

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