PDL1プログラムのこれまでの研究開発の経緯は以下のとおりです。
- 2010/10 共同研究開発契約の原契約をBMS社と締結
- 両社の共同研究においてPDL1阻害ペプチドを創製
- 2012/10 リード・クライテリアを達成
- 2015/6 Early Clinical Nomination (ECN)を達成
- 2016/6 注射剤に対するフェーズ1試験を開始、安全性・忍容性の検証
- 2022/4 当該ペプチドから派生した薬剤についてフェーズ1試験を開始、安全性・忍容性の検証
今回、BMS社は他のポートフォリオの開発を優先することを決定しましたが、フェーズ1試験では安全性の懸念は発生していないということです。2024年前半にはフェーズ1試験の結果がまとめられる見通しであり、ペプチドリームは、BMS社からの報告書の内容を確認した上で、別の形での開発継続の可能性について検討していきたいと考えています。
なお、BMS-986229(PDL1のPETイメージング剤)の開発は継続されるということです。
ペプチドリームのビジネスモデルは、特定のプログラムの開発の進捗に過度に依存せず、幅広い前臨床・臨床段階の治療/診断プログラムの開発を実施することで開発リスクをヘッジしているというのが特徴です。現状127のプログラムを実施する中で、今年に入って臨床入りのプログラムが2つ、RayzeBio社のGPC3プログラム・Novartis社のRI-PDCプログラムのINDステージへのステージアップもありました。
また、放射性医薬品領域を中心に、自社のコントロールが大きいプログラムを一定割合実施することで、パートナー先の意思決定に影響を受けるリスクを軽減する取り組みを進めています。
今後も、各プログラムの進捗をひとつずつ進めていくことでペプチドリームの事業価値を高めていきたいと考えています。
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