2025/4/25~4/30にシカゴで米国がん学会が開催中です。
昨年に続き、今年もペプチドリームで発表を行いました。
今般発表したのは、PD-32766(CA9プログラム)に続くRI領域で2つめの自社プログラムであるPD-29875に関する動物実験の結果です(リンク)。
PD-29875は、Claudin 18.2 を標的とし、胃がんに対する標的型放射性治療薬・診断薬として開発を進めています。
177Luで標識したPD-29875を人のすい臓がんを移植した担がんマウスに投与したところ、対照群と比較して生存期間の改善が見られました。
また、ペプチドリームのパートナーであるNovartis社が、FXX489についての発表を行いました。
FXX489(177Lu/ 68Ga-NNS309)は、2024/12に発表したとおり、現在すい臓がん・肺がん・乳がん・大腸がんなどを対象にフェーズ1試験を行っています(ClinicalTrials.gov:NCT06562192)。
FXX489はがん関連線維芽細胞に多く発現するFAPを標的とし、他のFAP標的薬と比較して優れた腫瘍蓄積を示したことから、ベスト・イン・クラスの治療薬となる可能性があるという発表が行われました。
がん関連線維芽細胞とは、がん組織の中に多く存在し、がん微小環境を作り出す代表的な細胞の1つです。
がんの進展を促進すると考えられているため、治療薬の標的として注目されています。
ペプチドリームではRI領域での自社開発を積極的に進めており、年1~2個のペースで臨床パイプラインを拡充することを目指しています。
昨年はPD-32766のフェーズ0試験を開始しました。
今年は、この、PD-29875のフェーズ0試験の開始を目指しています。
ペプチドリームとパートナーとの共同研究開発プログラムにおいてもこのような進捗が見られることも、大変素晴らしいと思っています。プログラムの進展に期待したいと思います。
こちらもご覧ください
2024/12/20 Novartis社との提携プログラム

ペプチドリーム広報の沖本です
生命工学系の大学院を卒業後、出版社、証券会社をへて2020年にペプチドリームに入社しました。わかりやすくリリース内容や技術内容をお伝えしていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。