皆さまこんにちは。IR広報部の沖本です。
ペプチドリームの近所、同じ川崎キングスカイフロントエリアにある日本アイソトープ協会 川崎技術開発センターを見学させて頂きました。これは、キングスカイフロントに立地している機関向けにキングスカイフロントネットワーク協議会交流連携部会が企画してくださったものです。
日本アイソトープ協会は、アイソトープの安全な取り扱いや取り扱い技術の向上と普及を図ることを目的として1951年に設立された公益社団法人です。主な機能として
- 供給:全国の使用者、研究者に放射性物質を供給
- 廃棄:アイソトープ廃棄物を集荷・処理
- 普及啓発:アイソトープに関する知識・技術の普及啓発
の3つがあるということです。
今回は、マニピュレータを駆使して海外から輸入した放射性物質を用途に合わせて点検する作業や、密封線源の品質チェックなどの作業を見学させて頂きました。
まずマニピュレータを使った点検作業ですが、放射能が強い放射性物質を取り扱う際、作業する方への放射線の影響を小さくするためマニピュレータを使って遠隔で遮蔽越しに作業するとのことで、その様子を見学させていただきました。細かい作業を自分の手のようにマニピュレーターを駆使して行う必要があり、非常に熟練した技術が必要とされるのが見て取れました。
続いて密封線源の品質チェックなどの作業を見学させて頂きました。密封線源というのは放射性物質が外部に漏れないように密封し、外部には放射線の放射のみが行われるようにしたものです。密封線源の場合、あまり放射能が強くない場合は遮蔽体無しで取り扱うこともできるということです。装置の校正に用いる密封線源はどの程度の強さの放射線がでているか正確に規定されている必要があるため、作成や測定の作業を日本アイソトープ協会で行っているということです。
非常に地理的にも近いところに立地されている日本アイソトープ協会ですが、内部を見学させていただくのは初めてのことで、スケールの大きさと繊細さが同時に必要な高い技術力に感銘を受けました。国内において放射性物質が適正に取り扱われるために、このような活動が欠かせないものであることを強く感じました。
日本アイソトープ協会のウェブサイトはこちら
内部は撮影禁止であるということで日本アイソトープ協会の外観の写真がこちらです。放射性物質の遮蔽を考慮して作業スペースは窓がないとのことです!