ペプチドリームでは、主に“5つのコア領域”において、ペプチドを活用した創薬を進めています。
5つのコア領域とは
1. RI-PDC (放射性医薬品)
2. 経口ペプチド医薬品
3. 核酸-PDC
4. Cytotoxic(細胞障害性)-PDC
5. MPC
です。
この5つは抗体医薬品に対して、ペプチドのモダリティとしての強みが明確に活きるため、既存の医薬品に対する優位性がはっきりと打ち出せる領域です。
現在の医薬品市場の中心は低分子医薬品と抗体医薬品です。抗体医薬品は1990年代から製品が上市され、低分子医薬品よりも後から出てきたにもかかわらず、その高い選択性により、普及が進み、現在市場の2~3割を占めるまでになりました。世界売上トップの医薬品の大部分は抗体医薬品です。
抗体医薬品は標的への選択性が高いことにより、ピンポイントで作用し、高い効果をあげながらも副作用が少ないという特徴を持っています。
ペプチドリームが開発を進めている環状ペプチドは、サイズとして低分子医薬品と抗体医薬品の中間に位置し、抗体医薬品と同等の高い選択性がありつつ、サイズとしては抗体医薬品の1/100程度という特徴があります。そのため、低分子医薬品とも、抗体医薬品とも異なる性質を持っています。

ペプチドの特徴①:組織への浸透性が高い
サイズが小さいペプチドは、血液から標的の組織への浸透性が高いため、より早く、より高濃度での組織内での局所濃度を達成できます。
ペプチドの特徴②:代謝・体外への排出が早い
抗体医薬品が数か月間体内にとどまるのに対し、ペプチドは一般的に1日~数日で体外に排出されます。
ペプチドの特徴③:化学合成が可能
抗体医薬品は身体の異物を認識し、攻撃する仕組みである“免疫”に使用されるタンパク質の構造がベースになっており、主に細胞に遺伝子を組み込んで生産されます。一方ペプチドは、アミノ酸が連なった構造をしており、化学的に合成することが可能です。化学的に合成が可能であるため、不純物の混入が少なく、ロット間の差が少ない、安定した品質での生産が可能です。
ペプチドの特徴④:経口投与が可能
抗体医薬品はサイズが大きいため注射剤として投与されますが、ペプチド医薬品は、経口投与が可能です。
ペプチドリームのコア領域において、上記の特徴が活かされ、既存の医薬品に対する差別化が期待できます。
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特徴① |
特徴② |
特徴③ |
特徴④ |
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RI-PDC |
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経口ペプチド |
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核酸PDC |
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Cytotoxic-PDC |
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MPC |
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■:それぞれの領域で特に強みとなる特徴
RI-PDCにおいては、自社プログラム・提携プログラム合わせてすでに7プログラムが臨床段階に入っています。他の4つの領域でも着々と前臨床開発が進んでいます。
主な前臨床開発プログラム
- 経口ペプチド:マイオスタチン阻害薬、IL-17A・IL-17F二重阻害薬
- 核酸PDC:Alnylam社との提携プログラム
など
このように、ペプチドの優位性が見られることから、同じ標的ですでに抗体医薬品が上市している場合もベスト・イン・クラスを目指していくという戦略が可能となっています。
昨年はRI-PDC領域で5つのプログラムが臨床入りしました。今年は昨年以上に多くのプログラムが臨床入りすることが期待できます。
今年の創薬開発の進捗は随時ニュースやブログでお知らせしてまいりますので、注目していただけたらと思います。