本日、アミロイドPET検査用イメージング剤「アミヴィッド®静注(※)」の保険適用の範囲が拡大されました(リンク)。抗アミロイドベータ抗体薬としてレケンビに続き2つ目となるケサンラが本日保険適用となり、同じ日での適用拡大となりました。ケサンラはレケンビと同様、軽度認知障害などの初期的なアルツハイマー病の兆候を示し、脳内のアミロイドベータの蓄積が確認された患者さんを対象とします。
ケサンラがレケンビと異なる点として、アミロイドベータが除去された際には投与を終了していいとされている点で、その結果投与回数を少なく、費用を低く抑えられる可能性があるということです。
PDRファーマから販売している、アミロイドベータのイメージング剤であるアミヴィッド®静注は、ケサンラの承認に先立ち、2024/8に適応が拡大されました。これは2023/8の適応拡大に続き2回目の適応拡大です。2023年の適応拡大では抗アミロイドベータ抗体薬の投与の要否を判断する目的で、アルツハイマー病による軽度認知障害が疑われる患者さんに対しても使用できるようになりました。2024年はさらに、抗アミロイドベータ抗体薬を投与した後の、患者さんの脳内のアミロイドベータプラークを可視化するという目的でも使用できるようになりました。
ケサンラについては、最適使用推進ガイドラインに基づき投与後12か月を目安に、アミロイドPET検査を実施し、アミロイドベータプラークの除去を評価し、投与完了の可否について検討することとされています。さらに、18か月を超えて投与を継続することを検討する際にもPET検査を実施し、アミロイド―βプラークやその他の試験により投与継続の可否を慎重に判断することとされています。
軽度認知障害や認知症が疑われる患者さんについて、治療の選択肢が増えることは喜ばしいことで、アミヴィッド®静注がそのお役に立てればと思います。
※アミヴィッド、AMYViDはAvid Radiopharmaceuticals,Inc.の登録商標です。
2024.11.20
PDR