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2023.09.19
研究開発進捗

RayzeBio社が上場しました

みなさま、こんにちは。

ペプチドリームの戦略的提携先であるRayzeBio社が2023/9/15にNasdaq Global Marketに上場しました。

公開価額は18ドル、直近の月曜日の終値は23.74ドルでした。ペプチドリームは売出に参加し、保有していた2,326,579株のうち、1,163,000株を売却しました。約30億円のキャッシュインとなります。この売却に関連する利益は連結決算上は「その他包括利益」に計上される見通しで、通期の予想(Core営業利益、営業利益、税引前利益、親会社の所有者に帰属する当期利益)への影響はありません。

今回の上場に関するRayzeBio社の目論見書はこちら

ペプチドリームとRayzeBio社の共同プログラムの中でもっとも進んでいるのがRYZ801/ RYZ811です。

これらは、肝細胞がんをターゲットにしたRI-PDCであり、肝細胞がんで過剰に発現しているグリピカン3(GPC3)というターゲットに放射性核種を運ぶ薬剤です。RYZ801はAc-225やLu-177を搭載した治療用途のRI-PDCであり、RYZ811はGa-68を用いた診断イメージング用途のRI-PDCです。

RYZ811は、RYZ801の治療効果がもっとも高いであろう患者さんを選定することを目的にデザインされています。

RYZ801/ RYZ811は来年前半のIND申請を目指しており、今回のIPOの資金使途として、この2つの候補化合物のIND試験・フェーズ1試験の実施が含まれています。

RayzeBioの目論見書にRYZ801/ RYZ811の前臨床開発の状況が記載されています。そこから抜粋すると、

・肝細胞がんの担がんモデルにおいてRYZ801はがん細胞へ多く取り込まれ正常組織への取り込みは低い

  -代謝経路である腎臓での取り込みもみられるが、がん細胞への取り込みは腎臓の3倍~20倍高い

・肝細胞がんの担がんモデルにおいてRYZ801を単回投与することにより有意にがんの成長を抑制・縮小

また、Human Imaging試験の進捗に関して以下の通り記載されています。

・海外の複数の医療機関において、2023/8/1時点で合計47名の肝細胞がんの患者さんに対してRYZ811を用いたイメージング試験を実施

  -約90%の患者さんにおいて肝細胞がんにRZY811が取り込まれたことを確認

  -重篤な有害事象は確認されていない

・2023/8/1時点で、RYZ811のイメージング試験で陽性となった3名の患者さんに対して低濃度のLu-177を用いたイメージング試験を実施

  -すべての患者さんでRI-PDCが腫瘍内に保持されていることを確認

  -重篤な有害事象は確認されていない

ペプチドリームはRayzeBio社とのすべての提携プログラムにおいて、日本での開発を行う権利を持っています。今回の株式売却により得た資金の一部を将来のRYZ801/RYZ811の日本における開発費用に充てる予定です。日本での開発はPDRファーマが実施することが想定され、日本で上市するとPDRファーマの売上として計上されます。

また、日本国外でRayzeBio社が製品を開発・上市した場合、ペプチドリームにはマイルストーンフィーやロイヤルティ収益が見込めます。

RayzeBio社のIPOが成功し、パイプラインの各プログラムが順調に進んでいることは大変素晴らしく、今後の開発の進展が非常に楽しみです。進捗があり次第、また皆様にお知らせさせて頂きます。

プレスリリース:RayzeBio社の新規株式公開およびGPC3プログラムの進捗について

こちらもご覧ください
2023/3/22 RayzeBio社とRI-PDCの開発候補化合物を選定しました

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