ペプチドリームではRI(放射性医薬品)領域のパイプラインを拡充していますが、そこでは現在放射性医薬品に活用されている核種に加え、次世代核種に注力しています。
次世代核種としては、Ac-225(アルファ線放出核種であり、ベータ線放出核種に比べてがん細胞に対する高い殺傷効果が期待される)、Cu-64(PET診断薬等で活用されている核種であり、半減期が約13時間と長く、半減期が約2時間のF-18と比べて、より遠方への安定供給が可能になる) 等が挙げられますが、今般、このアクチニウム225に関してNorthStar社との提携を行いました。
NorthStar社は米国のCDMOで、米国で最初のかつ唯一、販売スケールでの放射性核種の生産と放射性医薬品の製造を行っている会社です。今般、NorthStar社は
- 放射性治療薬として開発を進めている225Ac-CA9 (225Ac-PD-32766)に関する研究開発支援
- 新たなCDMO設備を活用し、Ac-225の供給および新規診断薬・治療薬の治験薬製造
- 今後、継続的に拡充していく新たなパイプラインに関する研究開発支援
を実施します。
アクチニウム225は供給不足に関する懸念も発生していましたが、NorthStar社のような放射性医薬品のサプライヤーが現れてくることで、問題は解消の方向に向かっています。
今般のNorthStar社との提携を通じ、放射性医薬品への高まる期待に応えるため、開発を加速していきたいと考えています。