みなさまこんにちは。
ペプチドリームの関連会社であるペプチグロースで3月末より新製品としてPG-010の販売を開始します。PG-010とは
PG-010は、トロンボポエチンという造血因子と同等の機能をもつ代替ペプチドです。
PG-010はトロンボポエチンと同様にトロンボポエチン受容体に結合し、下流のシグナル伝達を行うことが細胞での実験で確認されました。今後、再生医療や細胞治療の領域で、例えば以下のような用途に活用できることが考えられます。
- 血小板の産生を促進
- 巨核球の増殖・成熟
- 多能性幹細胞からヒト造血幹細胞への分化誘導
- ヒト造血幹細胞の増殖
- 他家CAR-T細胞等の製造
ペプチグロースの製品の一覧は以下のとおりです。
製品名 | 発売時期 | 製品の説明 |
PG-001 | 2021/7 | HGF代替ペプチド(c-Metアゴニスト) |
PG-002 | 2021/11 | TGFβ1阻害ペプチド |
PG-003 | 2022/3 |
BDNF代替ペプチド(TrkBアゴニスト) |
PG-004 | 2022/6 | Noggin-likeペプチド(BMP4,7阻害ペプチド) |
PG-005 | 2022/12 | BMP7選択的阻害ペプチド |
PG-006 | 2022/12 | BMP4選択的阻害ペプチド |
PG-007 | 2023/9 | VEGF代替ペプチド(VEGFR2アゴニスト) |
PG-008 | 2023/11 | Wnt3a 代替ペプチド(β-カテニン経路アゴニスト) |
PG-009 | 2023/12 | 化学合成全長EGF(ヒト由来) |
PG-010 | 2024/3 | TPO 代替ペプチド(TPORアゴニスト) |
ペプチグロースでは「成長因子代替ペプチド」を開発・販売しています。
細胞の分化や増殖には生体内に存在する成長因子・サイトカインなどの成分が関与しており、再生医療・細胞治療等製品の製造の際にも動物由来のこれらの成分が使用されています。これらの成長因子・サイトカインと同様の機能を持つペプチドを開発することにより
化学合成が可能(成長因子・サイトカインは細胞や大腸菌を用いて製造)であるため
- 製造ロット間の品質の安定化
- 動物由来成分の混入が無く、安全上の懸念が少ない
という点が期待できます。
ペプチグロースでは、2024年春から2025年初頭にかけてPDGF-AA、FGF2、KGFなどを対象とした成長因子代替ペプチドを、複数品目上市する予定です。